辛口・甘口マーケティング問答 ~女子大生の就活修行@テムズ~

マーケティング会社のアルバイト女子大生「乙女莉菜」を中心に、その社員と社長、クライアントである事業会社の担当を巻き込んだリアリティに富んだマーケティング・コラム。

株式会社テムズhttp://www.tems.ne.jp/がお送りしています。

<今回の登場人物>
 アルバイト女子大生 乙女莉菜(おとめりな)
 マーケティング会社代表 真毛多美雄(まけたよしお)
 マーケティング会社若手社員 若手祐一(わかてゆういち)
 顧問先の調味料会社 宣伝課長 味辺大蔵(あじべたいぞう)
 調味料会社 社長
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


広告の費用対効果(3)
~ROI獲得単価って???~

2週間後のある日の午後@調味料会社打合せブース


 調味料会社 味辺課長
「え、こんなに早く結果が出てくるのですか?」
 マーケティング会社代表 真毛多
「はい。当社でパッケージ化されている『C・ROI(クロイ)』をベースに調査・分析を組み立てていますから」
 マーケティング会社 若手社員
「こちらが分析結果のレポートです。では、早速ご説明をさせていただきます。。。」


 
突然、打合せブースに現れた調味料会社 社長(ニコニコしながら)
「ご苦労様」

 
味辺課長
「あ!え!社長!!!」

 調味料会社 社長
「ははは、恒例の社内巡回中! さて、味辺君。今日は、何の案件に頑張ってくれてるかな?」

 
味辺課長
「それが、まさに例の宅配事業のサプリメント『サプライズ』の広告における費用対効果を。。。」
 調味料会社 社長
「え、グッドタイミング! てっとり早いから、ここで説明して」

 社長を相手にビビる若手社員
「は、はい。では、ご説明させていただきます。。。」若手 プレゼン


 
(2時間に渡る説明と質疑応答のあと)





 
調味料会社 社長
「うん。よくわかった。ありがとう。研究に10年もかかって開発した商品だけに、うちにもビジネスの追い風が吹いてきたかな。。。TVCMをこれからも続けよう。いや強化しよう。」


その日の夕方@テムズ

 乙女
「お帰りなさい。どうでしたかプレゼン?」
 真毛多
「若手君。成長したね~。良いプレゼンだった。も質疑応答を含め、2時間の大奮闘お疲れ様でした」
 若手社員
「いや~。クライアントの社長があまりにも熱心で。時間を忘れてました」

 真毛多
「やっぱり、導入段階の商品認知がボトルネックだったね」

 若手社員
「その解消には、TVCMが最も有効。。。」

 真毛多
「で、獲得単価は。。。」

 
乙女
「え、獲得単価って???」
 若手社員

「お客さん一人をつかまえるための費用のこと」

 
乙女
「あ、それが収益を上回るかどうかが広告実施の判断なのね」
 若手社員
「結果的に、TVCMでの獲得単価は5457円。雑誌が6780円、新聞が9642円、WEBが6321円だから実売に関してもTVCMの効率は一番」

 
乙女
「で、収益との関係は? プラス? マイナス?」
 若手社員

「広告費以外の経費と原価を引いた収益は、一人当たり6830円、TVCMの獲得単価は5457円だから、TVCMのROIは125%!」グラフ費用対効果
















 
真毛多
「当然、社長の判断は。。。」
 乙女
「TVCMの継続、強化!」
 真毛多
「きっと、これで味辺課長の会社の大型商品になるよ」


 
真毛多
「それしても、味辺課長のところ、普通に社長が現れて、風通しの良い会社にビックリだね」
 乙女
「う~ん、私も。。。花粉症の鼻水とクシャミが止まったから、鼻から口から風通しが良くなったわ~」


 
真毛多
「う~ん。確かに『風』は、大事だね。。。」

 若手社員
「クシャン!」
 真毛多
「お、どうした。まさか若手君も花粉症か。。。」
 若手社員
「いや、さっきから喉が痛くて。今回のレポートで根をつめすぎて、家に帰ってそのまま寝たからな。カゼかも。。。」

 
真毛多
「それは、いらんカゼだね」

 
若手社員
「なんせ、住んでる家が『風通し』の良いアパートですから。。。」

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

<今回の登場人物>
 アルバイト女子大生 乙女莉菜(おとめりな)
 マーケティング会社代表 真毛多美雄(まけたよしお)
 マーケティング会社若手社員 若手祐一(わかてゆういち)
 顧問先の調味料会社 宣伝課長 味辺大蔵(あじべたいぞう)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

広告の費用対効果(2)

~C・ROI(クロイ)って何???~


2日後の午後@調味料会社打合せブース

 調味料会社 味辺課長
 「良い分析方法が見つかりましたか?」

 
マーケティング会社 若手社員
 「ええ、当社の『C・ROI(クロイ)』と組み合わせて。。。」
 味辺課長
 「黒い???」
 マーケティング会社代表 真毛多
 「C・ROI(クロイ)は、当社が開発したクロスメディアの広告効果測定パッケージのことです。実際のアンケートをWEB上で行って、実売と利益を掛け合わせて、費用対効果(=ROI)が算出できるんです」

 
味辺課長
 「あ、クロスメディアのROIが分析できるってことから、『C・ROI(クロイ)』ね」


 マーケティング会社代表 真毛多
 「今回のサプリメント『サプライズ』は、かなり良い商品のようですね。うちのアルバイト学生も花粉症の症状が改善されたって。。。」

 味辺課長
 「ええ、商品力は相当高いようなんです。それだけに社長は、『TVCMはやめて、ネット広告で十分じゃないか』って。。。」


その日の昼前@テムズ

 若手社員
 「よし、調査票完成! では、実査にかかるから、システム担当にWEBでのアンケート画面作成してもらってと。。。」
 真毛多
 「さあ、結果が楽しみだね~」
 若手社員
 「と、喜んでる間もなく、集計プログラムやグラフ化の準備ですよ、準備、準備」
 真毛多
 「味辺課長、社長直々の命で相当急いでいるようだったからね」

 
乙女(コーヒーを運びながら)
 「若手さん、ずいぶんとウキウキ仕事してますね~。調査結果と分析システムから何が出るんですか?」
2012193173693






 
若手社員
 「まず、購買に至る構造がどうなっているかが見える」
 真毛多
 「パーチェス・ファネルっていうやつ。詳しい説明はまたの機会にね」
 若手社員
 「そして、各段階でTVCMやネット広告など、どの媒体が効いていたかが数値でわかる」

 乙女
 「でもそれじゃ、広告費のウエイトが高いTVCMのスコアだけが大きくなるんじゃ?」
 若手社員
 「当然、ここに費用を掛け合わせる」

 
乙女
 「タレントの契約料はどうなるの?」
 若手社員
 「TVCMや交通広告、雑誌など様々な媒体で使っていたら、それぞれの媒体費に按分するよ」
 真毛多
 「これを獲得1人あたりの投資単価を出せば」

 
若手社員
 「各媒体の獲得単価が算出できて、効率的な媒体があぶりだされる」
 真毛多
 「マス広告を、やる、やらないの判断基準もね」

 
乙女
 「真毛多さん。コーヒーはブラックでしたよね」
 真毛多
 「乙女さん。若手くん。裁判官の法服はなぜ黒い?」
 若手社員
 「突然、何ですか?」
 乙女
 「あ、それ知ってる。前のテムズの年賀状に書いてあった。『何者にも染まらない』からって。。。」

 
真毛多
 「そんな客観的なジャッジができるのが、『C・ROI(クロイ)』なんだよ」
 乙女
 「あ~あ、ダジャレじゃ~ね~。。。」

つづく。。。お楽しみに!
(前のコラムvol.22へ)
クロイ・法服

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

<今回の登場人物>
 アルバイト女子大生 乙女莉菜(おとめりな)
 マーケティング会社代表 真毛多美雄(まけたよしお)
 マーケティング会社若手社員 若手祐一(わかてゆういち)
 顧問先の調味料会社 宣伝課長 味辺大蔵(あじべたいぞう)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

広告の費用対効果(1)
~モデルって???~


とある朝@調味料会社打合せブース


 調味料会社 味辺課長
 「すみません、朝から真毛多さんまでお呼びしてしまって」
 マーケティング会社代表 真毛多
 「いえ、いえ、いつでもお気軽に。。。で、朝イチからいったいどうしたのですか?」

 味辺課長
 「それが、昨日、急に社長に呼ばれて。新規ビジネスで力を入れているサプリメントの
 宅配事業で広告の費用対効果を問われまして。。。」

 
真毛多
 「え、社長、じきじきにですか。それはまた一体?」

 
味辺課長
 「TVCMの投資効果が見合わなければ、マス広告は一切やめてネット広告だけにすると」
 真毛多
 「どこの会社も厳しい経営環境だから、経営者の思いはわかりますけど。それだけに、
 マス広告の是非は慎重にしっかり判断したいところですね」

 
味辺課長
 「新規事業だけに、従来品の調味料のようなセオリーがないんですよ。だから根本的に
 『広告をやるか否か』を問われて。。。」

 
マーケティング会社 若手社員
 「では、すぐに分析・調査の設計に取りかかりますから、ひとまず、御社内のデータの、
 加入者実数と推移、平均客単価などの基本データでご準備ください」
 味辺課長
 「はい。難しい課題ですが、是非ともよろしくお願いします」

カプセル・薬






その日の昼前@テムズ

 乙女
 「真毛多さん、聞いてください!すごいです!!! あの、花粉症みたいな、クシャミと鼻水が
 止まったんです」
 真毛多
 「へ~。ほんとうに???マスク姿の乙女さんも良かったのにね」
 乙女
 「それは、どういう意味ですか!!!」
 真毛多、小さく後ずさりしながら
 「・・・・」

 
若手社員
 「で、どうして良くなったの?」

 
乙女
 「それが、最近、調味料会社で出している“免疫力があがるサプリメント『サプライズ』♪”を、
 しばらく飲んでたらピッタリと。。。」
乙女・水を飲む

 
若手社員
 「へ~。免疫力って大事なんだね。まあ、完治ではなく、抑止してるだけだけどね。で、何で、発売されたばかりの商品を買ったの?」


 
乙女
 「そうなんです。TVCMを見て出てたタレントを覚えていて、電車の広告にタレントと商品名の『サプライズ』って書いてあったから、電車に乗りながらスマホでサイトを調べたら良い評判ばかりで、、、その日に親に頼んで宅配契約してもらったんです」



 
真毛多
 「ということは、乙女さん、TVCMがなかったら、まだ鼻水ズルズルってことだね」
 乙女
 「そうなんです。TVCMに大感謝です。でもTVCMだけでは、商品の名前もわからなかったけど。。。」


 
若手社員
 「ありゃりや、味辺課長から相談されている商品の分析仮説モデルがこんな近くにいたなんて。。。」

 
乙女
 「え、わたしモデルですか!やった~!! ポーズとっちゃお。」

 
真毛多
 「容姿ではなく、購買行動の『モデル』ね。。。」

 
若手社員
 「乙女さん、ありがとう。今の話、分析・調査の設計の参考にさせてもらうね。気持ちの変化や周りの意見をどう取り入れたかとか、もう少し詳しく教えて。。。」

 
乙女
 「『モデル』さんへのインタビューってことよね。かっこいい~。マイクは?カメラも回す??マスクがとれてよかったわ~」

 
真毛多
 「やれやれ。。。」


つづく。。。 vol.23へ


    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

<今回の登場人物>
 アルバイト女子大生 乙女莉菜(おとめりな)
 マーケティング会社代表 真毛多美雄(まけたよしお)
 マーケティング会社若手社員 若手祐一(わかてゆういち)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

TVCMが効かない(2)
~十分な出稿量が確保できないときの戦略~ (前回からのつづき)

3人で引き続き白熱する議論@テムズ


 乙女
 「TVCMの効果が現れるまでにティッピングポイント=閾値(いきち)があることは
 わかったけど、予算が少ない、つまり、TVCMが十分な量を打てない場合はどう
 したら良いの?」
 真毛多
 「勇気を持ってTVCMを一切やめて、インターネットなど他の媒体を使う!」
 若手社員
 「まあ、そういう考え方も選択枝として大事ですが。。。」
 真毛多
 「他媒体を活用するクロスメディア展開も考慮しながら、『絞り込んだターゲットに
 しっかりTVCMを見せる』っていうことかな」
 乙女
 「『しっかり見せる』とは?」
 若手社員
 「フリークエンシーの確保。ひとつのTVCMに対し、ひとりの人の接触回数を高め
 るということ」
 乙女
 「忘れないように、何度も見てもらうってことね」
 真毛多
 「そう。乙女さん、一度見ただけでTVCMって覚えてる?」
 乙女
 「好きなタレントが出ているとか、印象に残るCMかどうかにもよるけど、たぶん、
 見たはずのCMのうち2回に1回くらいを覚えていて、3回くらい見てやっとCMの
 内容がわかるかな?」
 真毛多
 「うん。視聴者には、最低限その状態をつくりたいね。絞り込んだターゲットでも、
 しっかり記憶に残る閾値(いきち)を越えるために。」
 乙女
 「え、でもTVCMって、幅広い人たちに到達するから使われるんじゃ???」
 真毛多
 「TVCMには、スポットと番組提供の2つの種類があるんだ」図・番組提供とスポット












 
若手社員
 「スポットCMは、基本15秒枠で大体この時間帯・曜日という流し方をするので
 自由度も高く、幅広い人に見てもらえる。一方、番組提供CMは、基本30秒枠で
 13週単位で特定の番組を指定するので、同じ番組を毎週見ているような人に何
 度も見てもらえる。」
 真毛多
 「広告予算が少なく、スポットで出稿しても分散してしまう場合は、番組提供が適
 しているというわけ」
 乙女
 「多くの人への拡がりを欲張るのでなく、TV番組の内容から想定される『意中の人』
 にアプローチするわけね」
 真毛多
 「若手君。味辺課長には、せっかくお金をかけて制作したCMだから、次回の予算で、
 スポットCMではなく番組提供にシフトして気長に流すように提案して!」
 乙女
 「あれ! 今回の3つのCMって、それぞれ15秒の長さじゃなかったかしら???」
 真毛多
 「番組提供の30秒枠を使って、同じ会社の違う15秒CMを2本続けて流すんだ」
 若手社員
 「『15秒2段積み』っていうやつ」図・15秒2段積








 
乙女
 「なるほど。それで、今回のCMたちも救われる。。。ハクション!」
 真毛多
 「あ~あ、乙女さん。花粉症に『完全到達』のようだね。花粉症も閾値(いきち)を越えて
 発症すると治らないからな~」
 乙女
 「そんな~。ハクション。ハクション。」乙女・花粉だらけ












~テムズからのPR~
==================================
新年度からの広告戦略策定の参考に
  「テムズ/ディレクターズ・ハンドブック」  <一部無料公開中>
==================================

広告戦略やその展開にお悩みの方に、弊社が提供する
広告宣伝担当者様に向けた「ディレクターズ・ハンドブック」

<現在無料公開中>
 ・広告効果指標の段階的推移
 ・適切な投下量の基本的考え方
 ・広告認知率モデル式の算出方法
 ・CMの質的条件による投下量の変化
 ・スポットCM単価の季節変動
 ・枠取りについて
 ・CMタイプの分類
 ・タレントチェンジの際の注意点 など

詳細はこちらへ
http://blog.livedoor.jp/temstems/archives/cat_10038850.html


==================================
  「テムズ/広告・宣伝アドバイザリー・プログラム」
==================================

貴社の広告戦略に「セカンドオピニオン」が必要と思ったことはありま
せんか?
一般的に、主治医とは別に第三者の医師が、治療に対する客観的な
判断を行うことを「セカンドオピニオン」と呼びますが、その広告版が
こちらのパッケージサービスです。

 「広告代理店から出された広告戦略・企画を評価したい」
 「広告代理店の選定から始めたい」
 「自社で作成したオリエンシートをブラッシュアップしたい」
 「広告効果測定調査を適正にするための改善を図りたい」
 「自社に広告宣伝に関する専門家がいないのでサポートがほしい」

といった要望に、25年にわたるコミュニケーションマーケティングの
ノウハウと1000素材を越えるTVCMの広告効果測定に基づいた
的確で即効性の高いアドバイス・コンサルティングを行います。
第三者機関として中立性の観点で、各案件のジャッジや、方向性
策定のお手伝いも可能です。
 ◆月額 84,000円~(税別) 
   初回ミーティング・コンサルティングは無料です。

詳細はこちらへ
http://www.tems.ne.jp/service/advisoryBind.pdf
お気軽にご相談・お問い合わせください。

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

<今回の登場人物>
 アルバイト女子大生 乙女莉菜(おとめりな)
 マーケティング会社代表 真毛多美雄(まけたよしお)
 マーケティング会社若手社員 若手祐一(わかてゆういち)
 顧問先の調味料会社 課長 味辺大蔵(あじべたいぞう)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

TVCMが効かない(1)
~閾値って何だろう???~

とある午後@調味料会社ロビー


 調味料会社 味辺課長
 「若手さん、弱りました。先月のTVCMキャンペーンの結果が、どうも芳しくないん
 ですよ」
 マーケティング会社 若手社員
 「商品事業部の意向で、キャンペーン商品が絞り切れないから、TVCMの対象
 ブランドを1商品から3商品に増やした件ですね」
 味辺課長
 「当初、TVCMは1本のはずだったんですが、結局3商品それぞれにTVCMを
 3本つくって。。。」
 マーケティング会社 若手社員
 「でも予算規模は同じだったから、出稿量は1/3ずつにしたんですよね」
 味辺課長
 「う~ん、3商品とも、あまりにもブランド認知率が低過ぎる。。。全く実売につな
 がってないし。。。」
課長・困る吹き出し1/3










その日の夕方@テムズ

 乙女
 「真毛多さん、聞いてください!すごいです!!! 
 ここ1年、ず~っと英会話教材で勉強していたんですが、進歩がなくて
 もうやめようと思ってたんです。それが、最近急にヒヤリングがスラスラ
 できるようになって、もう夢のようですよ。」

 真毛多
 「おい、おい、どこかの英会話教材の広告のようだね。まあ、とりあえずおめでとう。
 よく頑張った。」
 若手社員
 「乙女ちゃん。それはね、ついにティッピングポイントを越えたってことだよ」
 乙女
 「え、トトト、トッピングポイント???」
 真毛多
 「まあ、積み上げることで、美味しさや価値が格段に増す現象は、似ているんだけど、、、
 (小声で)何でも食べ物だな。。。」
乙女・トッピングパフェ













 
若手社員
 「ティッピングポイントは、日本語では閾値(いきち)といってね。ある点を越えると
 効果が大きく現れること。逆にその点を越えないとほとんど効果があらわれない。
 まあ、原子力の核分裂でいう、臨界点に近いかな。」

 真毛多
 「閾値(いきち)は『しきいち』と読むことがあって、つまり頑張って高い敷居を跨いだ
 瞬間に『別世界』が待っているって感じかな。
 (小声で)う~ん、この前の神楽坂のお座敷は良かった。。。」


 若手社員
 「あ! 今日の味辺課長の話。。。」
 真毛多
 「どうしたの?」
 若手社員
 「TVCMのスポット出稿量を3分割したら、コンシューマへの効果がほとんど出な
 かったって。。。」
 真毛多
 「それは、きっと効率分岐点を越えてないね。TVCMのようなマス広告を打つ場合は
 ある程度の投下量が絶対的に必要なんだよ」グラフ・ティッピングポイント
















 
乙女
 「広告の投下量に対してブランド認知率は、正比例するように直線的には上がらな
 いんですね」
 真毛多
 「そこがティッピングポイント。閾値(いきち)のこと」
 若手社員
 「ブランド認知があがらない。ってことはなかなか商品の実売に結びつかない。。。」
 真毛多
 「しかも中途半端な広告費は、CMの忘却とともに天へと消えてゆく。。。」

 乙女
 「なるほど」
 
真毛多
 「恋愛でも、積もり積もった想いが、『あと一押し』ってときがあるでしょう。
 あ~、もったいない。」
 乙女、突然に
 「ハクション!ハクション!」
 真毛多
 「あ!乙女さん。もしかして、積もり積もった花粉がついに。。。」
 乙女
 「え、え、え、去年まで花粉症じゃなかったのに。あれ、鼻水ズルズル。もう大変。。。」
 若手社員
 「これは、恋愛どころじゃないね」
 乙女
 「でも予算が少なかったら、TVCMはどう活用したら良いの???、ハクション!」


 つづく。。。


    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

<今回の登場人物>
 アルバイト女子大生 乙女莉菜(おとめりな)
 マーケティング会社代表 真毛多美雄(まけたよしお)
 マーケティング会社若手社員 若手祐一(わかてゆういち)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

調査方法による落とし穴(2)
~正しい調査方法って?~(前回からのつづき)


3人で引き続き白熱する議論@テムズ


 真毛多
 「正確なデータをとろうとすると、媒体接触状況の調査は本当に難しいね」

 乙女
 「では、味辺課長が悩んでいた調査では、どういった方法が良かったんですか?」

 若手
 「うちなら、時間と予算が許すことを前提に、様々な媒体経由で登録された事前登録
 モニターへの『郵送調査』を実施するね」

 乙女
 「え、マーケティングリサーチって、インターネットによるWEB調査が当たり前だと
 思ってました。サンプルも多くとれるし、素早く手軽に何でも聞けるし。。。」

 真毛多
 「確かに最近、ちょっとインターネット調査に頼り過ぎてるきらいがあるなあ。。」

 若手
 「もちろん、インターネット調査の長所もいっぱいあるけどね。特に偏りが気になるのは、
 年配者への調査結果かな。」
●おばあちゃん・パソコンで困る

 乙女
 「ところで、他にどんな調査方法があるんですか」

 若手
 「定量調査として、まずは、ランダムサンプリングによる『訪問面接調査』」

 乙女
 「でも最近では、在宅率が下がってきているので在宅している家庭は、むしろ代表性が
 なかったりするんじゃ???」

 真毛多
 「そのとおり」
●在宅率の低下

 若手
 「次に、『街頭調査』もしくは街頭キャッチによる『CLT』」

 乙女
 「え、ELT?」

 若手
 「じゃなくて、『C・L・T』。『セントラル・ロケーション・テスト』。
 真毛多
 「その多くは、街頭で対象者をキャッチしてあらかじめ設定した会場に来てもらい、アン
 ケートに回答する方法だね」

 乙女
 「でも、渋谷と巣鴨じゃ、歩いている人が違って、街の特性が出ますよね」

 真毛多
 「はい。そのとおり。最近では警察の道路使用許可もおりづらい」

 若手
 「次に『電話調査』。よく、世論調査などで使われる。対象者はコンピュータによって
 ランダム抽出される」

 真毛多
 「調査方法だけではなく、どういうふうに対象サンプルを確保しているかも重要だからね」

 乙女
 「でも最近じゃ、固定電話なんて使っているの?」
●固定電話

 真毛多
 「するどい!」

 若手
 「他には、『FAX調査』『モバイル調査』などなど」

 乙女
 「へー、調査方法っていろいろあるんですね~。では、どれが一番良い方法なんですか?」

 若手
 「代表性や予算、スピード、サンプル数の確保など、いろいろ考えると完璧な調査方法は
 ないってことかな」

 乙女
 「大事なことは、何を知りたいかを冷静に考え、特性を踏まえた上で適切な調査方法を
 選択することですね。」

 真毛多
 「はい。そのとおり!」

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

<今回の登場人物>
 アルバイト女子大生 乙女莉菜(おとめりな)
 マーケティング会社代表 真毛多美雄(まけたよしお)
 マーケティング会社若手社員 若手祐一(わかてゆういち)
 顧問先の調味料会社 課長 味辺大蔵(あじべたいぞう)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

調査方法による落とし穴(1)
~パソコン所有率100%???~

とある朝@調味料会社打合せブース


 調味料会社 味辺課長
 「若手さん、この調査結果どう思います?インターネットのバナー広告の認知率が、
 予算を大して配分しなかったのに随分と高いんだよね。」
 マーケティング会社 若手社員
 「確かにテレビCMに掛けた費用に比べて、ネット広告がかなり効率的な結果に
 なってますね」
 味辺課長
 「1000万円しかかけてないネット広告の認知が30%、かたや1億円かけたテレビ
 CMが45%とは、、、」
パソコン対テレビ

 マーケティング会社 若手社員
 「確かに変ですね。調査レポートをお預かりして、社内に戻ってちょっと考えさせてい
 ただきます」


その日の午後@テムズ


 
乙女
 「真毛多さん、見てください!すごいです!!! 今回のリサーチ結果でパソコン
 所有率100%って出ました。まさにIT化がすすんでるんですね」
 真毛多
 「おい、おい、どうやって調査した結果なの」
 乙女
 「この前のシュークリーム菓子の自主調査のときに、ついでに『パソコンをお持ち
 ですか』の質問を加えといたんです。」

 若手社員
 「それって、インターネットによるWEB調査だろう」
 乙女
 「???」


真毛多、若手、しばらくの沈黙。


 
若手
 「あのね。パソコン持ってなきゃ、アンケートの回答対象者になれないでしょ。。。
 まあ、笑えない話だけどね。。。」


 
真毛多
 「あれ、若手君だって、似たようなことが以前あったよ~。量販店の買い物調査で、
 『購買チャネルは、Eコマースの『R社』が突出して高い!』ってクライアントへの解説コメ
 ント。でも、あの調査は『R社』の利用者を主体としたモニターを使ったネットリサーチ
 会社の結果じゃなかったのかな?」
若手・赤ら顔でしょげる

赤い顔をして、必死に話の矛先を変えようとしている若手社員


 
真毛多
 「そういえば、味辺課長が朝、悩んでいたようだけど。。。」

 ほっとする若手
 「はい。インターネット広告がテレビCMの到達効率を大幅に上回っていて。。。まさに、
 インターネット調査の結果に振り回されてました」

 真毛多
 「インターネット調査では、回答者全員が所有している媒体ツール。すなわちパソコン
 所有率100%ってことだからね」
 乙女
 「反対に私の周りで、家にテレビがない人が結構いますよ」
 真毛多
 「僕らが学生時代には、信じられないけど。。。まあ、20年以上前の話だけど。」


 
乙女
 「もっと言ったら、WEB調査のモニターは、『インターネット好き』が多いから、テレビが
 あっても見ている時間が少ないし、ながら視聴も多い。ってことかな?」乙女パソコンに夢中・テレビはさびしい

 若手
 「鋭い!」


 
乙女
 「問題点はわかったけど、では、最適な調査方法って???」


つづく。。。(vol.19へ)

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

<今回の登場人物>
 アルバイト女子大生 乙女莉菜(おとめりな)
 マーケティング会社代表 真毛多美雄(まけたよしお)
 マーケティング会社若手社員 若手祐一(わかてゆういち)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

CM視聴者しか答えられない調査(2)
~CM動画提示の有効性~(
前回vol.16からのつづき)

3人で引き続き白熱する議論@テムズ


 乙女
 「では、広告量の少なくて認知が低いCMの評価って、どうやって調査したら
 いいんですか?」

 
若手
 「調査のときに、アンケートに答える対象者全員に音声付きの動画でCMを
 見せればいいんだよ」
 乙女
 「コマワリ・ストーリーボードのような静止画ではないってこと」

 
若手
 「いまだと、ストリーミング動画でインターネット上での調査が可能だからね。
 うちのCM評価パッケージ『CMストリーミングリサーチ』のようにね」
乙女・パソコンCM動画

 真毛多
 「テムズでは創業当初から、CMの評価については動画提示にこだわって
 きたんだ」

 乙女
 「え、テムズは22年目の会社ですよね。インターネットが普及する前はどう
 してたんですか」
 真毛多
 「CMをビデオテープに回答者分をダビングして、登録モニターサンプルに
 郵送する。調査対象者のモニターは自宅のテレビ画面でしっかり見て、
 アンケートにじっくり答える」
ビデオテープとテレビ

 乙女
 「回答者にとって、実際のTVCM視聴と同じ環境がつくれるんですね」

 
若手
 「そう。だから厳密な調査結果を求めたり、インターネット利用者のバイアス(偏り)
 を排除したい場合は、いまでも郵送調査で実施してるんだ。ビデオテープから
 DVDに郵送物は変わっているけど。」

 
乙女
 「その依頼主の企業は、正確なデータを求めるマーケティングのしっかりした
 会社ですね」
 若手
 「うん、しっかり自社CMのなかでのNORM値を押さえている。」

 
乙女
 「え、NORM値って?」
 若手
 「基準になる平均値などのこと。例えば、『CM好意度60%って高いの?低いの?』
 って話になったとき、NORM値である平均が65%だと、そのCMはちょっと評価が
 低いことになるね。」
乙女60%高い低い?
norm値グラフ好意度

 真毛多
 「22年もこの方法でやっていると、NORM値もCM動画提示のケーススタディで
 800素材を越えているよ」

 
若手
 「CMの効果は、量と質の掛け算だから、キチンとCMの質的評価を測らないとね」

 
真毛多
 「それには、音声付の動画提示は絶対的に必要なんだ」

 
乙女、ニコニコしながら
 「頑固親爺のこだわりね」

 真毛多、うつむきながら
 「う~ん。親爺ね~」


コラムを最初から読む(vol.1へ)

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

<今回の登場人物>
 アルバイト女子大生 乙女莉菜(おとめりな)
 マーケティング会社代表 真毛多美雄(まけたよしお)
 マーケティング会社若手社員 若手祐一(わかてゆういち)
 顧問先の調味料会社 課長 味辺大蔵(あじべたいぞう)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

CM視聴者しか答えられない調査(1)
~チグハグな調査結果の傾向~


とある昼過ぎ@調味料会社打合せブース


 調味料会社 味辺課長
 「この前実施したテレビCMのクリエイティブ評価の調査結果だけど、この数字はどうやって
 傾向を読んだらいいんだろう???」
 マーケティング会社 若手社員
 「確かに気味の悪い数字ですね」

 
味辺課長
 「親しみを感じる24.0%、身近な76.0%、信頼感が持てる16.0%、安心できる72.0%って、
 まともな答えじゃないよね」
 若手社員
 「身近だけど、親しみを感じなくて、安心できるけど、信頼できない、そんなCMって???」


その日の夕方@テムズ・ミーティングルーム


大机にレポートを拡げ、悩み果てている社員の若手祐一

そこに次の作業の準備のために入ってきた
代表の真毛多美雄と女子大生アルバイトの乙女莉菜
若手・イカソーメン悩み

 真毛多
 「どうしたの若手くん、眉間のシワがイカソーメンになってるよ」
 乙女、相変わらずのつまらないギャグに
 「・・・・」
 若手
 「味辺課長から、他のリサーチ会社で実施したテレビCM調査のデータの相談をされて。
 CM評価のスコアにバラつきが大きくて、傾向が読めないんですよ」
 真毛多
 「調査設計書は見てるかな」
 若手
 「ええ、有効回収サンプル数600。トータルなら十分に読み取れる数字ですよね」
 乙女、割って入る
 「どれどれ、親しみを感じる24.0%、身近な76.0%、信頼感が持てる16.0%、安心できる
 72.0%、確かに傾向は変だけど。。。あれ、なんかこのスコアすべて4の倍数になってま
 せんか!」
乙女・4の倍数
 真毛多
 「鋭い!」
 若手
 「あ!」
慌ててもう一度、調査設計書を見る社員の若手

 
真毛多
 「アンケート上では、評価対象のCMを動画でなくて、静止画のコマワリで提示してるね」
 乙女
 「コマワリって、マンガのようなCMのストーリーボードのことね」
CMストーリーボード
 若手
 「ということは、調査の前に家庭などのテレビで、このCMを見た人しかクリエイティブ
 評価ができない」
 真毛多
 「はい。そのとおり!」

 
乙女
 「CMの認知率は4.2%、サンプルのN数でいうと600人中25人」
 社員の若手、肩を落として
 「25人によるCMクリエイティブ評価。。。そりゃスコアがブレる。。。なるほど4の倍数。。。」

 
真毛多
 「ほとんど、CMがオンエアされていなかったようだね」
 若手
 「そういえば、クリエイティブの評価が早く欲しいから、出稿途中で早々に調査をかけたと
 言ってましたね」

 
真毛多
 「味辺課長に、これからは、少ない出稿量のCMをクリエイティブ評価するときは、全員が
 回答できる『動画』でのCM提示にするようにアドバイスしておいて」

 
乙女
 「ほとんど見てない600サンプルより、全員見ている300サンプル!」

 
若手社員、苦笑い
 「参りました」

つづく。。。(vol.17へ)

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


<今回の登場人物>
 アルバイト女子大生 乙女莉菜(おとめりな)
 マーケティング会社代表 真毛多美雄(まけたよしお)
 マーケティング会社若手社員 若手祐一(わかてゆういち)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「間口」or「奥行き」の再プレゼン(2)
~ ROI って???~(つづき)

引き続き3人で白熱する議論@テムズ

 乙女
 「ROIって何の略ですか?」
 若手社員
 「Return On Investment=投資収益率。まあ、この場合は『広告の費用対効果』
 ってことかな」

 
真毛多
 「企業にとって、広告を投資と考え『投資効率』を考える」

 
乙女
 「それは、とても重要ですね。で、若手さん、どんなシミュレーションをしたんで
 すか?」

 
若手社員
 「現在の商品認知率が46%で、これを今回のキャンペーンで70%に引き上げ
 るために3.2億円の投資が必要」
 真毛多
 「それは、テムズの広告効果シミュレーションシステムからの算出だね」
 若手社員
 「はい。最近よく使ってます」
若手社員パソコンシミュレーション
11
 乙女
 「そこからの計算は?」

 
若手社員
 「それで、シミュレーションでは、認知の拡大で現在使用率が3.2%から4.9%と
 伸びるので、ターゲットベースでプラス120万人の新規層獲得。」

 
乙女
 「なるほど、ここで調査結果が生きてくるんだ」

 
若手社員
 「新規層の客単価、つまりは購入金額は、現状の8割と過去のデータから堅めに
 設定して、そこに広告費を除いた利益率を掛け合わせる」
 乙女
 「新規客の購入金額は、現在顧客よりも低いという見積もりね」

 
若手社員
 「広告投資額3.2億円に対し、利益が3.8億円とシミュレーションされるので、ROI
 が119%と利益が投資を上回る。」

 
乙女
 「なるほど」

 
若手社員
 「ザックリ話すとこんな感じかな。実際の計算作業はもっともっと細かいことをして
 いるけど。。。」

 
真毛多
 「で、このシミュレーション結果から、既存客の購入金額を高める『奥行き』戦略
 よりも、『間口の拡大』。つまりは、当初の計画どおり、将来性もある新規層に
 投資しようという判断がされたわけだ。」

 
若手社員
 「はい。新任の部長は、良く解ってらっしゃる方でした。今回プレゼンでは、妙に
 笑顔でしたよ」

 
真毛多
 「で、結局、最初に提示した絵コンテのなかから、CM案は決まったの?」
 若手社員
 「その場で、アッサリ決まりました。もともと、新任の部長以外は、その方向性
 だったし、味辺課長が既に根回ししてあったから。。。」


 
乙女
 「でも結局、結果が一緒じゃ、単なる時間の無駄だったんじゃないんですか?」
 ②イラスト5068295_0 (1)
 若手社員
 「ははは、乙女さん。この堂々巡りも企画を固めるうえで大事なんだよ」

 
真毛多
 「戦略に対し確信を持って、周辺スタッフを含めた企業全体が突き進めるから
 ね。。。」

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

<今回の登場人物>
 アルバイト女子大生 乙女莉菜(おとめりな)
 マーケティング会社代表 真毛多美雄(まけたよしお)
 マーケティング会社若手社員 若手祐一(わかてゆういち)
 顧問先の調味料会社 課長 味辺大蔵(あじべたいぞう)
 同、担当部長 他

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「間口」or「奥行き」の再プレゼン(1)
~部長のちゃぶ台返しから2ヶ月後~ (vol.3からのつづき)


緊迫した再プレゼン終了@調味料会社プレゼンルーム


 調味料会社 担当部長
 「よし、これで行こう。『間口の拡大』。理屈にかなった良い企画案じゃないか。
 キャンペーン結果を楽しみにしているよ」


 マーケティング会社の若手社員+クリエイティブスタッフ全員
 「ありがとうございます」


 
調味料会社 味辺課長、うなずきながらつぶやく
課長の軽い笑顔 「うん、よかった。これで元の鞘に戻った。。。

           部長は前回のプレゼンで、
             『今は、間口の拡大ではなく、奥行きを伸ばすべきだ!
                  大事な今のお客様を何だと思ってる!!
                           企画はやり直し!!!』って
                                 凄い剣幕だったからな~」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

その日の夕方@テムズ


 若手社員
 「戻りました~」

 乙女
 「お帰りなさい。若手さん、なんか、顔が晴れやかですね」

 真毛多
 「お、若手くん。やっと終わったようだね。京都の『うなぎの寝床』の話をして
 から、随分と再プレゼンまでに時間がかかったね~」
うなぎ

 乙女
 「あ、『高級ドレッシング』の新CM。。。初回のプレゼンで担当部長が『間口
 の拡大』よりも『奥行き』だと言って、認知拡大キャンペーンの企画だっだ
 ものが再提案になっていた件ですよね」

 若手社員
 「うん。部長の指示どおり、再プレゼンの作業は『奥行き』を伸ばすことを目指
 して、CMのクリエイティブまでつくり直していたんですけど、、、」
 真毛多
 「それで、こんなに時間がかかったの。。。」
 若手社員
 「コンセプトが180度違うので、全く一からのつくり直しだったんで。。。」

 真毛多
 「なるほど。それで、並行して作業してたデータの再分析の結果は、どうだっ
 たの?」
 若手社員
 「それが、、、やはり、、、元々の調査結果の分析アプローチが甘かったんです」

 
乙女
 「え、どういうことですか?」

 若手社員
 「調味料会社から出てきていた『オリエンシート』を鵜呑みにしてたから、
 新規獲得、つまりは『間口の拡大』を『正』として進めていたのですが、、、
 実は、『ROI』のシミュレーションをキチンとやってなかったんです。」

 
真毛多
 「え!それじゃ、部長が堅実な戦略の『既存顧客に目を向けろ』って言うのも
 無理はないわな」

 乙女
 「え、オリエンシートって?」

 若手社員
 「広告を依頼する企業が、広告代理店などの制作スタッフに、どんな方向性の
 広告をつくったら良いかを伝える戦略指示書のこと」

 乙女
 「え、え、え、その『ROI』って???」
                              ROI

つづく。。。vol.15へ

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

<今回の登場人物>
 アルバイト女子大生 乙女莉菜(おとめりな)
 マーケティング会社代表 真毛多美雄(まけたよしお)
 マーケティング会社若手社員 若手祐一(わかてゆういち)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
だんだん縮小するブランドイメージ(その3)
~何のための認知者ベース計算~

引き続き3人で白熱する議論@テムズ


 乙女
 「認知者ベースのブランドイメージのスコアでは、認知者数、つまり『認知率』
 の情報がこの段階で落ちてしまうので、全体ベースが大事ということはわかっ
 たけど、では、なんで認知者ベースの計算があるの?」


 真毛多
 「うん、その疑問を解く前に、乙女さんに対するイメージって、どんな感じだ思う?」
 乙女
 「親しみがあって、元気があって、若々しくて、、、」

 真毛多
 「随分、良いイメージばかりだね。でも、そのイメージって乙女さんを知っている
 人たちの感覚だよね」
 乙女
 「もちろんです」

 若手社員
 「じゃ、乙女さんを知らない、日本全国、つまりは全体ベースにしたときは?」
 乙女
 「イメージのかけらもないくらい、小さくなります」

 若手社員
 「そう、それだと、判断がつかないよね」

 乙女
 「あ、知っている人のなかでのイメージ。だから認知者ベース!」

 若手社員
 「特に、認知率の差が大きい競合商品との比較のときに、認知者ベースのブランド
 イメージスコアは必須だね」

 乙女
 「あ!、『剛力彩芽』と『乙女莉菜』のイメージ比較ができるってことですね」乙女・喜ぶ・黄色
 若手社員
 「まあね。。。現実には、その必要がないだろうけど、、、」

 真毛多
 「それと、認知が上昇した状況を仮定して、イメージがどういう形になるか予測
 するのに、認知者ベースのスコアは有効だよ」

 若手社員
 「仮に、そのブランドを『全員が知った』場合のイメージシェープということだね」


 乙女
 「さて、全体ベースと認知者ベースのことは理解したけど、私のブランドを高める
 にはどうしたら。。。」
 真毛多
 「そりゃ、フェイスブックで名前が知れ渡ることも良いことだけど、大切な人たちに、
 もっと好きになってもらうことじゃない」

 乙女
 「乙女莉菜のブランドファンを増やす、つまりは、認知者ベースのイメージを上げ
 ろってことですね」

 若手社員
 「そう、末永く愛される良いブランドづくりには、重要なことだからね」

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

<今回の登場人物>
 アルバイト女子大生 乙女莉菜(おとめりな)
 マーケティング会社代表 真毛多美雄(まけたよしお)
 マーケティング会社若手社員 若手祐一(わかてゆういち)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
だんだん縮小するブランドイメージ(その2)
~認知が伸びると薄まる中身~

引き続き3人で白熱する議論@テムズ


 若手社員
 「当初、広告代理店から『ブランドイメージは認知者ベースでないと
 意味がない』と力説され、それで味辺課長は素直に。。」

 真毛多
 「そりゃ、広告代理店は、キャンペーン初期ではブランドイメージの
 数値が高く見える認知者ベースを中心にしたがるよね」

 乙女
 「ブランド好意度が15%と50%じゃ、50%の方が格段に素晴らし
 く見える結果ですからね」

 真毛多
 「その後、キャンペーンを継続すれば、当然ながら新商品のブランド
 の認知は上がっていくわけだよね」

 若手社員
 「はい。ブランド認知は、第1回調査で30%、第2回で56%、第3回
 で64%。急速に認知拡大していますね」

 真毛多
 「で、認知の拡大速度に、ブランドイメージの形成速度が追いつかない
 場合は、、、」

 乙女
 「認知者ベースで考えると、ブランドイメージは薄まっていくことになりま
 すよね。時系列でブランドイメージを見るときは全体ベースでみないと
 いけないってことなのか。。。」


 真毛多
 「まあ、両方の見方はあるんだけど」

 若手社員
 「そう、全体ベースと認知者ベース、たえず両側面でみなきゃいけないね」


 真毛多
 「若手君。味辺課長には、全体ベースでもブランドイメージスコアを時系列
 分析しなさいって」

 乙女
 「なんか簡単すぎるアドバイスですね」

 真毛多
 「一点に気持ちが集中すると、以外と周りや本質が見えなくなってしまうこと
 があるんだよ」


 乙女
 「あ、そういえば最近、フェイスブックはじめたら、やたら知り合いが増えて
 増えて、、、」

 若手社員
 「ははは、名前だけが知れ渡って、きっと『乙女ちゃんブランド』にも同じ現象
 が起きてるね」

 真毛多
 「確かに。肝心な人に、乙女さんの存在価値が上がっているかが問題だ」


つづく。。。

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

<今回の登場人物>
 アルバイト女子大生 乙女莉菜(おとめりな)
 マーケティング会社代表 真毛多美雄(まけたよしお)
 マーケティング会社若手社員 若手祐一(わかてゆういち)
 顧問先の調味料会社 課長 味辺大蔵(あじべたいぞう)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

だんだん縮小するブランドイメージ(その1)
~認知者ベースと全体ベース~

とある朝イチ@調味料会社会議室


 味辺課長
  「若手さん。これ、一体、どういうことなんだろう???」
 マーケティング会社 若手社員
  「え、この調査結果レポートですか?」

 味辺課長
  「新商品のブランドイメージが、第1回調査、第2回調査、第3回調査と、
  スコアが下がっていくんだよ」
 若手社員
  「調査は、しっかり各キャンペーン終了後に行っていますよね。。。」

 味辺課長
  「うん。しかし、弱ったなあ。。。。」
課長 困る 1コマ抜き出し

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

その日の午後@テムズオフィス

 若手社員
  「真毛多さん、ちょっと話かけて良いですか?」
 真毛多
  「って、既に話かけてるけど。。。」

 若手社員、つまらぬギャグに無視して続ける
  「味辺さんの会社の新ブランドが、お金をかけてキャンペーンをやる
  ごとにブランドイメージが縮小していくと、嘆いているんですよ」
 真毛多
  「え!予算がないから、代理店に任せますといっていたキャンペーン
  事後調査の結果。。。」

 となりの机から割って入る女子大生アルバイトの乙女莉菜
  「そんな、ブランドイメージがどんどん縮小なんて、不思議なことって
  あるんですか?」
ブログ用イメージ減少グラフ2
 若手社員
  「確か、第1回目の調査では、ブランドイメージを認知者ベースで算
  出していたようですが、、、」


 乙女
  「認知者ベースって?」
 若手社員
  「例えば、100人中30人が知っていて、15人がそのブランドを好き
  と答えたら。。」
 乙女
  「全体ベースの好意度は100人中15人だから15%、認知者ベース
  では、30人中の15人だから50%」
 真毛多
  「なんだ、わかってるじゃない」

つづく。。。

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

<今回の登場人物>
 アルバイト女子大生 乙女莉菜(おとめりな)
 マーケティング会社代表 真毛多美雄(まけたよしお)
 マーケティング会社若手社員 若手祐一(わかてゆういち)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
マーケティングリサーチは不要!?(その3)
  ~調査が不要なときも~


引き続き3人で白熱する議論@テムズ

 真毛多
 「調査ってね『闇夜の明かり』なんだよ」
 若手
 「自らが行きたい方向の道を照らし出さないとね。足を踏み外さない
 ように。」
 真毛多
 「まあ、その行きたい方向ってのが、戦略的な『仮説』にあたるかな。
 必ずしも1つではないし、安易に選べば困難な道もある。」

 若手
 「例えば、実施プランにA案・B案・C案があったとしよう。それぞれの
 案を実施した場合にどういった有効性が期待でき、また問題がどの
 程度起きるかを仮定して考える。そして調査で、生活者のニーズや
 心理がどう変化するかを検証する」

 乙女
 「でも、選択する道が元々一本しかなかったり、実施できない内容
 だったら?」
 若手
 「うちは、調査によってネクストマーケティングが導きだせないときや、
 調査が要らない場合は、クライアントに調査を勧めないよ。既に公開
 されている官公庁などのオープンデータで導き出せることもあるしね」

 真毛多
 「あと、わかりきったこともね。例えば、豆腐の購入重視点は『味と価格』
 といったようにね」
 若手社員、昔の自分を思い出し、苦笑いしながら
 「真毛多さん、過去に対して結構しつこいですね」


 乙女
 「え、調査を勧めないんじゃ、テムズの商売にならないんじゃないの?」
 真毛多
 「うちは、マーケティング会社だよ。」

 若手
 「テムズは、調査機能も持っているけど、調査を売っているのではなくて、
 マーケティングのための道具だから。知恵を売るためのね。」

 真毛多
 「さては、うちの企業理念を読んでないな。でも、アルバイト面接のときに
 しっかり読んでたような受け答えだったけど」

 乙女
 「アルバイト面接に前に、テムズのホームページで読みましたけど、3年も
 経ってしまい忘れました~」


 真毛多
 「乙女さん。今日から、ホームページ更新担当を命じる!」
イラスト⑩

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

<今回の登場人物>
 アルバイト女子大生 乙女莉菜(おとめりな)
 マーケティング会社代表 真毛多美雄(まけたよしお)
 マーケティング会社若手社員 若手祐一(わかてゆういち)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
マーケティングリサーチは不要!?(その2)
~仮説のない調査は無意味~

3人で白熱する議論@テムズ

 
 若手社員
 「建設現場の『仮設』の話はともかくとして。。。」

 真毛多
 「うん、最近、『調査のための調査』が多くみられるね」
 乙女
 「え!『調査のための調査』って???」

 若手社員
 「調査の目的が本末転倒。経営トップなどから担当者が、『広告に投資を
 したんだから、調査をしなければいけない!』って言われてやっている。
 だから、調査をすることが目的で、調査をしておけば、企業の担当は安心。」

 乙女
 「それは、形だけでも調査をするってこと」

 真毛多
 「ひらたく言えばね。。。安易な調査実施は、とおりいっぺんの当たり前の
 結果しか出てこないことがほどんどだね」
 若手社員
 「マーケティングリサーチのなかでも、WEB調査が相当安価になってきて
 るし、売り込みも激しいようだから。。。」
 真毛多
 「確かに、ひとむかし前に比べて、調査実施のハードルは下がってきてるね」

 乙女
 「調査全盛???」

 若手社員
 「でも、いくら安いからといっても、調査の目的や内容に疑問符がつくことも多
 いですね」
 真毛多
 「こんなことが、いつまでもまかり通っていると、マーケティングリサーチの存在
 価値がどんどん下がってしまうよ。我々も気を引き締めないと」

 若手社員
 「だから、『仮説』を揉む調査設計に、うちは徹底的にパワーと時間をかけるんだ!」

 乙女
 「要は、『足場づくり』ね」

 若手社員
 「そう、今後の戦略づくりの根幹にかかわる『仮説』を創造していくこと。例えば、
 商品のどこに魅力があるのか、商品をどう伝えれば受け手に響くか、生活者ニーズ
 に合致するのかとかを徹底的に考えることだね」
 

 就活中の乙女、ひとり言のように
 「もう一度、OGの花高さんに会ってみようかな~。今日は何となくのOG訪問だった
 けど、次回は自分の足場を固めて、もう少し、しっかり話しができる気がしてきた」

 
つづく。。。

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

<今回の登場人物>
 アルバイト女子大生 乙女莉菜(おとめりな)
 マーケティング会社代表 真毛多美雄(まけたよしお)
 マーケティング会社若手社員 若手祐一(わかてゆういち)
 乙女が就活で訪問したOG 花高麗子(はなたかれいこ)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
マーケティングリサーチは不要!?(その1)
~就活、初めてのOG訪問~

乙女莉菜@就活で訪問先の会社

 OGの花高麗子
 「乙女さんが明るくて素敵な方なのは良くわかりました。では、具体的なスキル

 として当社で発揮できることは、現段階で何でしょうか?」
 乙女
 「いま、アルバイトをしているマーケティング会社で、リサーチのノウハウも学ん
 でいるんです。」

 花高麗子
 「へえ~、そうですか。でも、マーケティング・リサーチって、やっても当たり前の
 ことが出てくるだけだから、、、」
 
 乙女
 「え! それはどういうこと何ですか?」
 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 
その日の午後@テムズ

 
 若手社員
 「あれ!乙女ちゃん、今日はリクルートスーツ!?」
 真毛多
 「なかなか似合っているよ。いよいよ、会社訪問を始めたんだ。いろいろな会社
 を見る良いチャンスだから、頑張ってね。」
 
 乙女
 「真毛多さん、聞いてください。今日の午前中、初めてのOG訪問だったんですが、
 商品開発を担当するその人は、『マーケティング・リサーチなんて意味がない』って
 言うんです」
 
 若手社員
 「それは、聞き捨てならないね」
 真毛多
 「でも、僕も最近ときどき耳にする言葉だ」
 若手社員
 「乙女ちゃん。そのOG訪問した会社は、実際に調査をやっているの?」
 乙女
 「私もそう思って聞いたら、最近も2000サンプルのWEB調査をやったって。。。」

 真毛多
 「は、はあ~。この前の別のお客さんと同じパターンだな」
 若手
 「あ!あの、、、新たな次の一手を決めようと、アンケート調査を1000万円でやった
 酒造会社の。。。」
 真毛多
 「そう。酒造会社の担当者は、有名リサーチ会社に依頼した調査レポートを我々に
 見せながら、『こんなこと、営業だったら皆、肌感でわかっているよ!』と怒ってたね」

 
 若手
 「乙女ちゃん、仮説ってわかる?」

 
 乙女
 「仮設って、建設現場で足場をつくったりする???」

 
 真毛多
 「まあ、確かに『足場づくり』という点は共通するんだけど、、、」


イラスト⑧

つづく。。。

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

<今回の登場人物>
 アルバイト女子大生 乙女莉菜(おとめりな)
 マーケティング会社代表 真毛多美雄(まけたよしお)
 マーケティング会社若手社員 若手祐一(わかてゆういち)
 顧問先の調味料会社 課長 味辺大蔵(あじべたいぞう)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
価格競争の罠(その2)
~1億円が戻ってきた~

セミナーから2週間後@調味料会社会議室


 味辺課長、にこやかに
 「いや~、真毛多さん、先週のセミナーが専務たちに相当効いたようですよ。
 『戦略のない価格競争は麻薬』だと気づいてくれたようで」

 真毛多
 「え!課長、もしや。。。 商品の値引き原資に使うからと、一旦、ゼロになっ
 た広告予算が。。。」

 味辺課長
 「そう、そのもしやです。セミナーで取り上げた事例が専務たちに響いたよう
 で、今期残りの広告費削減は半分だけにしておくって」

 真毛多
 「それは、良かった。では、1億円で今期残りのブランド戦略を再計画ですね」

 味辺課長
 「本当に、エグゼクティブセミナーをやったタイミングが良かった。また、取り上
 げた『価格戦略』というテーマもです。」
 真毛多
 「広告予算削減の話が持ち上がった直後でしたから」

 味辺課長
 「何と言っても、『価格破壊が市場破壊につながり、やがて企業崩壊』となった
 事例が、かなり胸につまされたようです。」
 真毛多
 「ひと昔前の『ハンバーガーショップ』と、最近の『牛丼屋』の事例ですね」

 味辺課長
 「あやうく、『デフレの申し子』になるところでしたよ。トップブランドは、堂々とし
 ていればいいんですよね」

 真毛多
 「値下げは、一時的にはシェア争いに有効ですが、長期的には、自らのブラン
 ド価値を下げてしまうこともありますから。」
 味辺課長
 「『値下げの前に、もっと頭を使うべき』ということだね。」

 真毛多
 「商品は素晴らしいんですから、不毛な値下げ競争ではなく『健全な成長市場』
 を築いていってください」


深く頷く味辺課長


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


昼過ぎ@テムズオフィス


 若手社員
 「あ~、今日も遅いランチだ。何にしようかな~。そういえば、乙女さんは、牛丼
 が好きだよね~」
 乙女
 「はい。でも、さっき牛丼屋に入るのをやめて、ハンバーガーにしたんです」


 若手社員
 「なんで?」


 乙女
 「もっと待ってれば、もっと安くなるかと思って。。。」

 若手社員
 「え、値下げ待ちの客離れ!」

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

<今回の登場人物>
 アルバイト女子大生 乙女莉菜(おとめりな)
 マーケティング会社代表 真毛多美雄(まけたよしお)
 マーケティング会社若手社員 若手祐一(わかてゆういち)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
マーケティングって? (その2・前号からの続き)
~マーケティング・コミュニケーション~

マーケティング談義がつづく3人@テムズ オフィス

 真毛多
 「そう、マーケティングの4Pは、チーズでなくて。。。」
 乙女
 「Product・製品、Price・価格、Place・流通、Promotion・広告
 販促」
 若手社員
 「で、うちでやっているのは。。。」
 乙女
 「プロモーション領域。なかでもコミュニケーションデザインの部分
 で、企業側がコントロールの自由度が高い『広告』が中心というこ
 とになりますです」
 真毛多
 「そして、そのなかには?」
 乙女
 「テレビCM、ラジオCM、新聞広告、雑誌広告といったマス媒体、
 WEB広告やSNS、それからPR!」
 若手社員
 「3年、テムズにいると、こんなにも成長するのかあ~」

 真毛多
 「感心している場合じゃないよ。若手君」
 若手
 「う、その流れは、僕に矛先が、、、」

 真毛多
 「以前、アンケート結果の購入重視点で、その高いスコアだけを読
 み取り、大事なことは『味と価格です』って、クライアントに答えてた
 よね」
 乙女
 「購入者にとって、味と価格はあたり前だし、何と言っても、次の打
 ち手としては、困難すぎる~。まさに、ProductとPrice!」
 真毛多
 「指摘したら、『データでは、そうなっています』って剥きになって言う
 から、そのあと私に、『君は、リサーチャーなのか?、マーケターな
 のか?』と叱咤されて。。。」

 若手、珍しくうなだれて
 「はい。肝に銘じて、日々、精進しております。」

 乙女
 「大事なことは、『次の施策を見据えてデータに向き合うこと。。。』
 ですね。!」
⑥イラスト5068295_0

つづく。。。

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

<今回の登場人物>
 アルバイト女子大生 乙女莉菜(おとめりな)
 マーケティング会社代表 真毛多美雄(まけたよしお)
 マーケティング会社若手社員 若手祐一(わかてゆういち)
 顧問先の調味料会社 課長 味辺大蔵(あじべたいぞう)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
マーケティングって?(その1)
~まずは、4Pを~

朝の定例ミーティング@調味料会社会議室

 味辺課長
 「いや~、来週ですね、うちのエグゼクティブセミナー。真毛多先生には、
 専務をはじめとした経営陣にガツンと言ってもらえるように期待してま
 すよ~」
 真毛多
 「先生、なんて言わないでください。ご要望のとおり、『価格戦略』を中心
 にマーケティング全般をお話しますから」
 味辺
 「なんせ、うちの役員たちは、マーケティングのことなんか、これっぽっち
 もわかっていないんだから。。。でも、他業種・他社事例を持っている
 外部の専門家の話だと耳を傾けてくれますからね~」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

その日の午後@テムズ オフィス

 若手社員
 「あ、乙女ちゃん、テムズにアルバイトで入ってそろそろ3年だね」
 乙女
 「ええ。大学に入ったばっかりのころ、『生活の糧』にアルバイトしなきゃと
 思って。ここは時給が良かったし。。。」
 真毛多
 「あれ、履歴書の志望動機には『社会勉強の糧』にって書いてあったよね」
 乙女、頭をかきながら
 「ははは。。。」
 真毛多
 「そういえば、3年前の面接のとき『あなたにとってマーケティングとは?』と
 いう僕の質問に対して、『リサーチ!』って答えてたよね。。。」
 乙女、すかさずキッパリと、
 「リサーチは、あくまで手段。大事なことは、『次の打ち手』を見出すこと。」
 真毛多
 「お! 成長したね」
 乙女
 「だから、マーケティングを考えるには、もっと大局的に捉えることが重要!」
 若手
 「やるなあ~。口だけは、いっぱしのマーケターだ」
 真毛多
 「そういえば、テムズの入ったばかりのころ、マクロ的に考えるには複数の
 視点が必要。だから、『マーケティングの4P』が大事って言ったら、なんか
 嬉しそうだったね。」

 乙女
 「私、最初、『4P』って言うから。。。てっきり。。。」

 若手
 「え。。。」

 乙女
 「『6Pチーズ』の仲間かと思って。。。乳業メーカーの仕事が最初だったし、
 ちょっと小腹もすいていたし。。。」
牛・チーズしろぬき
 若手
 「やれやれ」


つづく。。。

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

<今回の登場人物>
 アルバイト女子大生 乙女莉菜(おとめりな)
 マーケティング会社代表 真毛多美雄(まけたよしお)
 マーケティング会社若手社員 若手祐一(わかてゆういち)
 顧問先の調味料会社 課長 味辺大蔵(あじべたいぞう)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
価格競争の罠(その1)
~悪魔の取引~

とある夕方@調味料会社会議室

 味辺課長
 「ひどいよな~。いきなり、今期残りの広告予算をゼロにするなんて」
 マーケティング会社 若手社員
 「え、何があったんですか?」
 味辺課長
 「さっき、部長ともども専務に呼ばれて、広告費を店頭販促費に回すって。
 CMの追加投入は取りやめ。2億円分は別のことに使うと。。。」
 若手
 「え、店頭販促ですか?」

 味辺課長
 「いや、販促費ったって、単なる商品自体を『値引き』するのための予算
 移動なんですよ」
 若手
 「確かに、他社の競合商品は値引きしまくってますけど。だからって、
 シェアNO1のこの商品まで。。。」

 味辺課長、関連する広告出稿計画資料を叩きながら
 「もう、緻密に立てた商品ブランド育成の計画が無茶苦茶ですよ」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

翌朝@テムズ


 若手
 「真毛多さん、朝から何をまとめているんですか?」
 真毛多
 「今度の調味料会社のエグゼクティブセミナーで、『価格戦略』って
 テーマで話そうと思ってね。この他にはあるかな?」


 ~打合せ机には、こんな文字が躍っている~
『ユッケ290円』 『金沢⇔東京(TDR)3500円』
『福山一の激安ホテル目指します』


 若手
 「なんか、悲劇のコピーを集めているようですね」
 真毛多
 「うん、そのとおり。多くの命を奪ったコピーだね。値段が安い理由は、
 最も大事な『安全』を手放すという悪魔の取引だったってことかもな。」
 若手
 「そういえば、日本にもLCCって言われている格安航空会社が本格参
 入するみたいで、またまた世の中、安売り戦争ですかね」


 乙女、突然割って入る
 「旅行大好きだし、うれしいですね~」

 真毛多
 「おいおい、これから就職活動だろ。単純に企業が値下げするをする
 ことを喜んでていいのか」

 乙女
 「え、それはどういうことですか」

 真毛多
 「マーケティングで、最も安易で即効作用があるのは価格コントロールの
 なかの『値下げ』なんだ。よっぽど上手くやらないと、市場バランスは崩壊
 し、自社の利益は下がり、効率を強く求められることで自社員をも苦しめる。」

 乙女
 「ということは、新規の正規雇用採用枠も狭まるってこと」

 真毛多
 「さらには、こういった事故のように、顧客である一般生活者をも不幸にす
 ることすらあるんだね。」

 若手
 「もちろん、生活者を向いた需給バランスのとれた『適切な安価の提供』と
 いう企業努力はもちろん必要だけど」

 真毛多
 「安易な『値下げ』行動は、企業にとって、ただ一時的な快楽に浸り、自ら
 を蝕み、そしてやめることができない唯一の手段となる可能性があるんだ」


 乙女
 「あ、なんか、ヤバイ麻薬みたいですね」

 若手
 「確かに言える・・・」

④イラスト5068295_0
つづく。。。。

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

<今回の登場人物>
 アルバイト女子大生 乙女莉菜(おとめりな)
 マーケティング会社代表 真毛多美雄(まけたよしお)
 マーケティング会社若手社員 若手祐一(わかてゆういち)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
マーケティングの間口と奥行き(その2・前号からの続き)
~うなぎの寝床~

3人で白熱する議論@テムズ

 若手社員
 「間口の拡大は、ターゲットの幅を拡げたり増やすこと。奥行きを伸ばすは、既存顧
 客の購入頻度や客単価を高めること」
 真毛多
 「つまり、間口と奥行きの掛け算でトータルの売上が決まるってこと」
間口と奥行き

 若手社員
 「企業は、どちらに比重を置いたら、投資効率が良いかを考えて、マーケティング
 戦略を立てるわけ。」

 真毛多
 「一般的に、奥行きを伸ばすほうが労力は少なく安全かな。既存顧客への販売コ
 ストに対し新規顧客へのアプローチは、コストが5倍と言われているね」
 若手社員
 「で、担当部長は今回、間口を拡げるのは、効率的でないって判断されたわけ」

 真毛多
 「最初から、CMの方向性を定義するオリエンシートで言っていることが、随分派手
 だな~とは、感じていたんだが。。。」

 乙女
 「そういえば、この前、京都に旅行に行ったとき、四条河原町のお店の間口が狭い
 のに、すごく奥行きがあって、うなぎの寝床のようでしたよ」

 真毛多、ニコニコしながら
 「なるほど、それは一見さんお断りの京都らしい。限られたお客様と徹底的に親身
 になってお付き合いするって象徴だね。うん、堅い商売だ。」


 徹夜明けの若手社員、疲れた様子で
 「そうじゃなくて。。。 むかし京都は間口の広さで課税金額が決まっていたから、
 商人たちの知恵でそうなったんですよ」

 乙女
 「へえ~、なるほど。。。今夜ぐらいは『自分の寝床』でゆっくり寝てくださいね~、
 若手さん。」

めげない若手社員を尊敬気味にチラ見する乙女


つづく。。。

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

<今回の登場人物>
 アルバイト女子大生 乙女莉菜(おとめりな)
 マーケティング会社代表 真毛多美雄(まけたよしお)
 マーケティング会社若手社員 若手祐一(わかてゆういち)
 顧問先の調味料会社 課長 味辺大蔵(あじべたいぞう)
 同、担当部長 他

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

マーケティングの間口と奥行き(その1)
~プレゼン質疑応答途中のちゃぶ台返し~


とある昼過ぎ@調味料会社プレゼンルーム
高級ドレッシングの新CMについてのプレゼンテーションが1時間ほどで終
わり、質疑応答に移った緊迫した空気のなか。。。

 味辺課長
 「え!部長。そんなこと、いまさら言われましても。。。」
 調味料会社担当部長
 「こんな、プレゼンはやり直しだ!」
 味辺課長
 「しかし、この方向性は、調査結果に基づいて。。。」
 調味料会社担当部長
 「言い訳は、聞きたくない!今の大事なお客様方を何だと思っているんだ」
部長・怒る

 マーケティング会社 若手社員
 「。。。。。。」
クリエイティブスタッフ全員
 「。。。。。。」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
その日の夕方@テムズ
肩を落とし汗を拭き吹き会社に戻る若手社員


 乙女、うちわを差し出しながら
 「お帰りなさい」
 真毛多
 「お、戻ったねえ~。『高級ドレッシング』のCMプレゼン、クライアントの反応ど
 うだった? 今朝まで、渾身の作業だったからね~」

 若手社員
 「それが、プレゼン途中で却下されてしまったんですよ。やり直し。」
若手・困る

 真毛多
 「あれ、CM制作依頼のオリエンシートでは、『商品名称のさらなる浸透』って
 書いてあったよね」
 若手社員
 「そうなんですよ。だから商品名を歌い込んだジングル(音楽)までバージョン
 を変えて制作し、アテンションを高めたんですが。。。」

 真毛多
 「もしかして、今度、新しく赴任した宣伝部長が、ちゃぶ台返しを、、、」

 憮然とする若手社員
 「ええ。今は、間口の拡大ではなく、奥行きを伸ばすべきだって」


 真毛多、机の上にあるマンガのようなCM台割りが描かれた何枚もの紙に指を
置きながら
 「あちゃ~。こんなに絵コンテまで起こしたのに」

 なぜかキョトンとする乙女
 「大変そうですね。ところで、ちゃぶ台って、何ですか?」

 無視して続ける真毛多
 「それより、乙女さん、マーケティング用語の『間口と奥行き』ってわかるかな?」

②イラスト5068295_0 (1)
つづく。。。(vol.3へ

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

<主人公>
手も頭も働かないといつも怒られてばかりの、マーケティング会社「テムズ」の
アルバイト女子大生「乙女莉菜」。
現在、就職活動中。志望先は、事業会社のマーケティング部門。ちょっとオッチョコ
チョイだが、憎めない笑顔と愛嬌の持ち主。
自分では全く意識していないが、ときどき鋭い発言も。
 

<今回の登場人物>
 アルバイト女子大生 乙女莉菜(おとめりな)
 マーケティング会社代表 真毛多美雄(まけたよしお)
 マーケティング会社若手社員 若手祐一(わかてゆういち)
 顧問先の調味料会社 課長 味辺大蔵(あじべたいぞう)
 同、新入社員 他

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

就職活動、荒波の扉(1)
~近頃の新入社員とアルバイト学生~

とある朝イチ@顧問先の調味料会社・打合せ室

 味辺課長、部下の新入社員に向かって
 「なんだ!このマーケティング予算の数値は!ちゃんと書類を見直しているのか!」
 新入社員
 「。。。。」
課長怒る新入社員


 真毛多
 「味辺課長、お気持ちはわかりますが、まだ新入社員だし、そんな頭ごなしに怒らない
 でやってくださいよ」
 味辺
 「明日、社長にあげる稟議書で、新商品の広告予算の5億円が500億円になってい
 れば、そりゃトサカにきますよ」
 真毛多
 「確かに、現実感を持って取り組めば、その金額に緊張しないほうがおかしいと思い
 ますが。。。」

 味辺
 「どうも、今年の新入社員は、就職活動は熱心だったけど、入社してからは、安心し
 ちゃってか真剣さがない気がするな~」

味辺課長の傍らで、ションボリと立ち尽くす新入社員


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

その日の昼@テムズへ帰り道の蕎麦屋
●そば
 真毛多
 「ここのざる蕎麦、手打ちで美味しいんだよね~」
 蕎麦をすする真毛多

 若手社員、あまり箸が進まず、
 「あの温厚な味辺課長が、めずらしく激高してましたね」
 真毛多
 「あの形のミスだと、僕もイカルね」

 若手社員
 「さっきの怒られてた新入社員ですけど。学生から大人気の調味料会社だから、かな
 りの倍率を勝ち抜いてきている相当優秀なツワモノですよね。しかも希望通りのマー
 ケティング部」
 真毛多
 「でも稟議書には、500億円。なんと、これはトヨタ自動車の年間総広告費と一緒!」

 若手社員
 「でも、一箇所だけの単純ミスじゃないですか。稟議書のなかの他の数字は5億円に
 なってたし。味辺課長も細かいな~」

 蕎麦を食べる手を止める真毛多
 「若手君、いいかい。仕事に対してはね、『繊細さは、真剣さ』なんだ」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

昼下がり@テムズ オフィス
真毛多、若手社員、テムズに戻る。オフィス机にはアルバイト学生、乙女の姿、しかし、、、


 真毛多、オフィスを見渡し、笑いながら、
 「コラー!乙女。神聖な企画書を枕に、居眠りしてるんじゃない!」

 若手社員、かなり本気で怒りながら
 「アルバイトだって、お金をもらう以上はプロなんだから。。。」
乙女・寝起き


 乙女、あわてて起きながら
 「あ、すみません。昨日、就活のESを書くのに徹夜してしまって。。。」
 真毛多
 「え、ESって?」
 乙女
 「エントリーシートです。就職活動は、まずは、ここからスタートです」

 真毛多
 「へえ~、もうそんな時期なの」

 乙女
 「早い会社は、『ゴウセツ』だって始まってますよ」
 真毛多
 「え、『ゴウセツ』って?」
 若手社員
 「合同説明会」

 真毛多
 「なんだか、就職戦線も、様変わりしているな~。我々の時代は、会社資料請求を
 郵便ハガキでセッセと書くのがスタート。」
 乙女
 「え、いまはネット以外は考えられませんけど。。」

 真毛多
 「電話も固定電話だけだったから、志望する会社からの指定時間には家で電話を
 待っていた。」
 乙女
 「え、携帯電話がなかったんですか??」
 真毛多
 「バブル真っ只中でね。会社訪問すると、お昼ゴハンとか、人事部の人に結構ご
 馳走してもらってたなあ。結局、それらの会社には行かなかったけど」
 若手社員
 「そんな悠長な時代と一緒にすると、就活生に怒られますよ。超就職氷河期です
 から、学生は本当に大変ですよ」

 乙女
 「あ~、就職先が決まるまで何ヶ月かかるんだろう。」

 真毛多
 「新卒で最初に入る会社は、本人の人生に大きくかかわるからね」
 乙女
 「ああ~。私どうなるんだろう」

 真毛多
 「大丈夫、うちで培ったマーケティング力で乗り越えられるよ」
 若手社員
 「自分を新商品だと思って、売り込みのためのマーケティング戦略を立てるんだな。
 ESを企画書だと思って。」
●乙女・履歴書

 乙女
 「最近、就活を真剣に考えれば考えるほど、髪の毛の先から足の爪先まで、ピリピリきて。
 自分らしくないな~と思うんですけど、心や感覚が妙に繊細になって。。。」

どうなる乙女。
つづく。。。

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

手も頭も働かないといつも怒られてばかりの、マーケティング会社
「テムズ」のアルバイト女子大生「乙女莉菜」。
現在、就職活動中。志望先は、事業会社のマーケティング部門。
ちょっとオッチョコチョイだが、憎めない笑顔と愛嬌の持ち主。
自分では全く意識していないが、ときどき鋭い発言も。

この女子大生を中心に、テムズの社員と社長、そしてクライアント
である事業会社の担当を巻き込んだリアリティに富んだマーケテ
ィング問答物語。

乞うご期待!!①イラスト5068295_0




    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

このページのトップヘ